子育てエッセイ「あだ名はココです」－朝から一番しぼりー

年に、一度は、ある検尿検査。
保育園から、紙コップと、容器と、お便りが入ってやってきた。
期日の日、朝一番の尿を採らないといけないので、
早めにピピを起こして、陰部に糊つきの袋をセット。
これで、あとで採ればいいだけのができたと、満足し、今度はハナを起こしにいった。

「今日、朝一番のおしっこ採らないといけないから、絶対オムツでおしっこしないでね」

そう念を押して、一度、トイレへ。
しかし、出ないという娘。

まず、朝ごはん食べよう、そしてお茶も飲んで、飲ませたが、なかなか出そうにないようだった。

が、しばらくたつと、ハナが

「何か、ウンチがでたら、出るかも」

と言ったので、

「ウンチでるの？トイレいこう！」

と連れて行き、陰部の前方に紙コップをセットしたが、ん～嫌。いやがる。

「でも、これしてないと、ウンチより先におしっこ出ちゃうよね？」
と聞くと、

「ウンチが先に出る！」
とハナ。

「普通、ウンチんときは、おしっこが先にでるでしょ？」
私も、朝の先頭の一滴を逃すまいと、便器の奥にコップをしっかりあてて
いた。
ハナもそのコップが嫌だったようで、便器の中に手があたっている私自身もお互いが、
大きなストレスを抱えて、しばしの後、

「ウンチでなくなった」
と、ハナ。
可哀想だが、そりゃそうだよね。
コップあてていた苦しい体勢から、立ち上がって、私も大きなため息をつきながら思わず
「朝からすっごい、ストレス！」

どうやったら出るだろうか、登園の時間もあるのに。
そうだ！お風呂で、あったかいシャワーあてたら、触発されるんじゃないか？

お風呂でしばらくシャワーをハナのお腹にあてると、
「あ、出そう！」

すぐさま、コップを、陰部にあてたが、

「・・・」


しばしの後、

「出ないかも」
とハナ。

シャワーをとめ、服を着させ、その後も、お茶を飲ませ、牛乳でミロを作って飲ませしたが、
結局、登園の時間までおしっこが出なかったハナ。

朝から、本人も計量者もすごいストレスを感じながら、
明日でもいいというので、登園させた。


しかも、この日、ピピも朝一番絞りは、ウンチも一番絞りだっただったため、
よごれものの中から袋を取り出し、採集するという始末。
朝は、みんないろんなものが、一番絞りなのだ。
この徒労、
あんだけ、やったのに、何もならなかった感で、
朝からどこに怒りをぶつけていいのかというほど、どっと疲労感をうけた母だった。